穀物

太洋物産の大豆ビジネス

太洋物産は、創立以来70年以上にわたって大豆貿易に携わってきました。 専門性を強化した戦略でお客様の要望に即した食品用大豆を提供してまいりました。 ここでは実際にどのような商品と視点で大豆の提供に取り組んでいるのご紹介します。

取扱大豆について

品質の良い遺伝子非組み換え(NON-GMO)大豆を提供

私たちの取り扱っている食品用大豆は、すべて遺伝子非組み換え(NON-GMO)大豆です。その中でも、加工品の商品適性の高い特殊大豆(バラエティー大豆)と食品用大豆の標準品としてされているIOM大豆に分けられますが、現在、私どもが取り扱っているのは、中国との長年の協力関係のもと栽培される、品質の良い特殊大豆(バラエティー大豆)です。

特殊大豆(バラエティー大豆)

一般的な大豆と比較して商品適性が高い大豆を、現地サプライヤーとの契約栽培によってつくる大豆の事を特殊大 豆(バラエティー大豆)といいます。食品用大豆は様々な加工品、つまり豆腐や納豆、味噌などに加工されますが、それぞれの加工品によって、最適な大豆の品種が異なります。目的の加工品に合った特殊大豆を使用することによって、 良い原料ができ、食品がより美味しくなります。

IOM大豆

IOM大豆とはアメリカの代表的な大豆産地のインディアナ州、オハイオ州、ミシガン州の3州から生産される大豆で、 それぞれの頭文字をとってIOM大豆と呼ばれています。このIOM大豆は、他の産地でとれる大豆と比べて比較的食品用 に適していると言われています。

中国産大豆

アジア(中国)

中国産大豆は主に味噌や納豆用に使われます。中国からの総輸入量の約25%を当社が取り扱っています。地域の特性としては広大な土地を活かした味噌用に適している大豆が多く生産されます。

加工品別にみる最適な食品用大豆の特徴

豆腐

豆腐用の大豆は蛋白質濃度が重要視されますが、当社の取り扱う大豆も高蛋白を目指しており、取引先からも高い評価を得ています。

味噌

味噌汁に使われる味噌用大豆は、糖質が重要視されます。当社の大豆も糖質の高いものを目指しております。これらの主な生産地は中国などのアジア圏が主流です。

納豆

納豆用大豆は、成分と形状、発芽率が重要となります。成分は糖質が高く、カルシウムが低いものが適しています。形状としては小粒のもの、発芽率は高いものが最も適しています。当社の納豆用大豆は発芽率100%を目指しています。




食品用大豆の用途別割合

大豆との関わりの歴史

私たちは、大豆との係わり合いにおいて長い歴史と実績があります。専門性を追求し、 「時代のニーズに対応してホンモノを追求する」をモットーとしてきました。

太洋物産と大豆との関わりの歴史

1936年
穀物の輸入商社として、中国から搾油用大豆、飼料用トウモロコシの輸入取引をスタートする。
1951年
大豆の統制(外貨割当制度)が撤廃される。
1952年
東京穀物商品取引所の商品取引員となる。これにより大口の取引が可能になりシェアを伸ばし始める。
1953年
外貨の不足により、大豆の外貨割当制度が復活する。
1961年
大豆の外貨割当枠がはずされ、関税が13%に引き上げられる。それまで国の外貨割当制度により大手商社が中心だったが、これにより中小の商社も取引しやすくなる。
1970年代
米大手穀物商社(カントリーマーク社、現在のADM/CMK)と取引を開始する。選りすぐった良い産地から、迅速かつ安価での大量輸送が可能になる。 また、国内の大手需要家と組むことにより、大量かつ安定供給が可能となる。北米、アジアからの取扱量が急激に拡大する。
1972年
大豆の関税が撤廃されて自由化される。
1996年
遺伝子非組み換え大豆を含めた食品用に適する種子研究をパートナー企業とともに開始する。
1997年
IOM大豆との差別化を図る目的で、高タンパクで大きいサイズの大豆を選定し、契約している農家で作付けを開始する。「契約栽培プロジェクト」
1999年
遺伝子非組み換え大豆の売買を本格的に開始する。

大豆に関わる業界動向

1930年代
国産中心
1940年代
徐々に輸入に頼りはじめる
1950年代
国産品大豆と輸入品大豆が約50%ずつ
1960年代
輸入品が徐々に増加し始める
1970年代
全体の80%を輸入に頼る
1980年代
シカゴ相場大暴騰
1990年代
輸入が回復、増加。遺伝子組み換え問題浮上
2000年代
遺伝子問題本格化

豆知識(大豆の栄養素)

最近の豆乳、ビール等様々な大豆を使用した商品が登場し、大豆の栄養素について注目が集まっています。植物性タンパク質の代表である大豆には30%以上の良質なタンパク質が含まれています。そのほか健康に関わる注目の成分もたくさんあります。

イソフラボン

大豆イソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンと似た構造をしています。そのため、イソフラボンに女性ホルモンに似たはたらきをする事が分かり、エストロゲンが低下することによって起こる更年期症状を緩和するといわれています。また、大豆イソフラボンはエストロゲンが不足している場合はそれを補い、多すぎる場合は減らし、ホルモンを調整する働きがあることが確認されています。

コリン

神経伝達物質によって、脳を活性化させ、老化によるボケの予防効果も期待できます。

サポニン

脂肪酸の酸化を防ぎ、活性酸素の働きを抑制します。また便秘にも良く、動脈硬化予防、生活習慣病にも有効です。

リノール酸、リノレン酸、リン脂質のレシチン

大豆の脂肪にはリノール酸が多く含まれ、大豆に含まれるこれらの物質はコレステロールを下げたり、脂肪代謝、抗酸化作用があります。

その他

他にもビタミン、サポニン、カルシウム、マグネシウム、鉄分といったミネラル類が含まれています。 様々な栄養成分で、大豆は私たちの生活に役に立っています。

安全を届ける物流体制

遺伝子非組み換え大豆を安全に供給するために

IPハンドリング(分別生産流通管理)

世界では遺伝子組み換え(GMO)大豆が主流ですが、日本では遺伝子非組み換え(NON-GMO)大豆の需要が高くなっています。 私たちは純粋な非組み換え大豆を大量輸送するために、IPハンドリング(分別生産流通管理)という手法を、 遺伝子非組み換え大豆への関心の高まる前の早い時期から実現させてきました。 これは世界との広く深いネットワークをもつ私たちならではのことであり、現地業者と連携し、 種子・作付け畑の選定・栽培・運搬方法まで、すべて他の大豆と分別生産する事によって、 より純粋な遺伝子非組み換え大豆を供給することを可能としています。

今後も、「安心」「安全性」へのニーズに応えるために、パートナー企業と積極的に取り組んでいきます。

大豆に関する事業

ニーズに即した大豆を提供するために、様々な事業を展開

種子開発事業

豆腐・味噌・醤油・納豆などは食品用大豆からつくられますが、美味しさを実現するためには、それぞれの用途に合った大豆の成分割合、つまりタンパク質濃度、糖度などといった要素を最適化する必要があります。私たちは、ニーズの先をよんだ、これまでにない高適性の新たな食品用大豆を提供するために、現地生産者と共に大豆の種子開発に取り組んでいます。 私たちは、これらの事業を通して、お客様の要望に応えられる食品用大豆の提供に努めています。「こんな成分を多く含む大豆が欲しい」「こういう商品をつくるために最適な大豆が欲しい」といったご要望をお待ちしています。

契約栽培事業

毎年様々な問屋及び加工業者と共に来年の品種選定をするために、生産地に行っています。大豆はその商品特性上、土地柄や、気候・天候によって品質が左右され、またつくる加工品によっても適性の高い品種の選定が重要になります。毎年選定をする必要があるのは、そのためなのです。そして実際にその年に収穫された大豆を使って試験的に加工品を作ります。そのなかから加工適性の高い特殊大豆(バラエティー大豆)を選定して、契約している農家で来年に向けての作付けが始められます。

私たちは、これらのプ事業を通して、お客様の要望に応えられる食品用大豆の提供に努めています。「こんな成分を多く含む大豆が欲しい。」「こういう商品をつくるために最適な大豆が欲しい。」といったご要望をお待ちしています。

営業開拓部へのお問い合わせ

問屋・小売・メーカーの方でも、ある程度まとまった数量でしたらご提供可能です。
商品・数量・価格など、お気軽にお問い合わせください。
TEL:03-5946-8005